ジョーンズ・デイ・アラート:米連邦最高裁が、倒産法の定める債権の優先秩序に反する内容でのChapter 11手続の自己廃止を、債権者の支持が得られていないことを理由に却下

米国連邦最高裁判所は、2017年3月22日、Czyzewski v. Jevic Holding Corpにおいて、債務者が米国倒産法の定める債権の優先秩序に反する内容の条項を付してChapter 11手続の自己廃止(structured dismissal)の許可を申し立てたことに対し、これを不適法として却下しました。
 
米国の倒産・事業再生においては、再建型の倒産手続であるChapter 11手続について、債務者が再建計画によらず主要資産を売却した後の手続の終え方として、再建計画を成立させ実行することや清算型手続であるChapter 7手続へ移行することと並び、債務者が主要債権者の承諾及び裁判所の許可を得て手続を廃止して終結させる自己廃止という方法があり、実務では多用されています。通常、自己廃止の申立てには手続廃止後の処理について付帯条項が設けられ、裁判所はその内容を吟味した上で自己廃止を許可するか否か判断します。

頭書の事件においては、一部の無担保債権者が弁済を受ける一方で、本来は無担保債権者に優先して弁済を受ける立場にあった労働債権者が何も得られないという内容の付帯条項が設けられ、これに当該労働債権者が反対したことから、自己廃止の可否が裁判所において争われました。連邦控訴裁判所は事態の緊急性を理由にかかる取扱いを認めて許可しましたが、連邦最高裁判所はこれを覆し、倒産法の定める債権の優先秩序に反する弁済の付帯条項を設ける自己廃止は、これにより影響を受ける債権者の賛成を得なければ許可することはできないという判断を示しました。

上記は、Chapter 11手続における手続の終結方法に関して米国連邦最高裁判所の判断が示されたものであることから、米国の倒産法に関心のある日本の企業に参考となると考えられ、紹介する次第です。詳細は、Jones Day Alert “U.S. Supreme Court Invalidates Non-Consensual Structured Dismissal Deviating from Bankruptcy Priority Scheme”(オリジナル(英語)版)をご覧ください。
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