ジョーンズ・デイ・コメンタリー:米国巡回区控訴裁判所がFCPAの適用範囲を拡張することを否定

米国第二巡回区控訴裁判所は、2018年8月24日、海外腐敗行為防止法(FCPA)への直接的な違反行為を行っていない外国人に対し、米国司法省(DOJ)が共謀(conspiracy)、幇助(aiding)又は教唆(abetting)に関する規定を適用してFCPA上の責任を追及することはできないと判断しました。

本件において、米国司法省は、フランス企業の米国子会社がインドネシア政府当局者に賄賂を提供した事案において、フランス国内で勤務していた当該フランス企業の元幹部をFCPA違反行為に共謀により加担したとして訴追しました。

これに対し、第二巡回区控訴裁判所は、議会が法律の適用対象から意図的に除外している者については共謀等による責任を問うことはできないとし、議会が適用対象を注意深く画定したFCPAについて、外国人に対し共謀、幇助又は教唆に関する規定に基づく刑事責任を追及することはできないと判示しました。

今後、米国司法省は、第二巡回区控訴裁判所の大法廷による審理を求めるか、最高裁判所へ上訴することができます。また、上記判断が変更されなかった場合においても、元幹部が米国子会社のエージェント(agent)として行動したとして責任追及をする可能性が残されており、引き続き本件の動向に注意する必要があるといえます。なお、今後、米国司法省がエージェントの理論構成を外国会社や外国人に対する調査あるいは訴追の根拠として用いる傾向の強まることが予想されます。

本コメンタリーは、FCPAの域外適用に関心のある日本企業にとっても有用な情報であることから紹介する次第です。詳細は、Jones Day Commentary “Second Circuit Rejects DOJ's Attempt to Expand Reach of the FCPA” (英語版オリジナル)をご参照ください。
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